2016年(H28年) 6月5日(日)、天候が危ぶまれる中、 無事滞りなく恒例の「春の防災訓練」を実施しました。
今回はNPO法人ゆかいな仲間たち(通称、ゆか仲)の皆さんを講師に招いての講義、実習を行いました。
また初の試みとして、なつめ街自治会の皆さんとの合同での訓練となりました。
防災訓練の概要は以下の通りです。
■自宅&班長宅前、集会所での安否確認訓練
・無事ですタオルの掲示
・安否確認報告
■自宅近辺から小谷小アリーナへ移動しての防災訓練(なつめ街と合同)
・避難時を想定した受付と、ご飯の準備
・「ゆか仲」白尾理事長による講演
・防災グッズ作成実演・訓練
・炊き出し訓練 (ご飯、トン汁)
詳細は以下の通りです。
■無事ですタオルの掲示、安否確認報告
いつもどおり、
①各戸、無事ですタオルを掲示の上、班長へ安否報告
②班長より集会所の防災会役員へ安否報告を実施
を行い、安否確認訓練を終了しました。
その後、小谷小での訓練参加者は、アリーナへの移動を行いました。
■本番を想定した受付、およびご飯の準備
アリーナに到着した順に、本番を想定した受付(氏名、班の受付表への記入と、ガムテープの名札張り)を行った後、各自が食べる分のお米を「ふくろで炊ける君」という災害時炊飯用のビニールに水と一緒に詰めて準備しました。
■「NPO法人ゆかいな仲間たち」の白尾理事長による講演、防災グッズ作成実習
受付に続いて行われた講演は、今後の高齢化社会における定年後世代の活躍の重要性、熊本地震の状況、そして首都直下型の地震が発生した場合のおゆみ野地域への影響などから始まり、集まった皆さんは現実感があることとして話に聞き入っていました。
その後は、3、3、3、7 ⇒ 自助(3分)、近助(3時間)、共助(3日間)、公助(7日間) の話に入り、各期間での対応のポイントや、新聞紙で作る防災グッズ(スリッパ、器、帽子)作成の実習を行ったり、給水車からの水の持ち帰りに使えるビニール袋の使い方を習いました。
全体的にポイントを絞った話を伺いつつ、要所要所におゆみ野や小谷の話を織り交ぜた内容でしたので、一般的な知識として聞くよりもより理解が深まったのではないかと思います。また、新聞紙を使った実習は子供達も一緒に行うことができ、和気あいあいとした雰囲気の中楽しんで受講することができました。
■炊き出し訓練(ご飯・トン汁)
炊き出しは、ゆか仲メンバーと一部の参加者で行いました。 参加者全員が朝の受付時に準備した「ふくろで炊ける君」を炊き出し担当が大なべに沸かした湯に入れて炊飯を行いました。 またトン汁については100人分以上の調理を行って頂きました。
実際に炊き出し訓練に参加した方が参考になった点として、以下のようなものが挙げられました。
①牛乳パック、新聞紙、ビニールの買い物袋など活用する。
※牛乳パックはまな板に。ビニール袋の中に水を入れて洗えば少ない水で済む。
※使用したビニール袋を捨てる前にクシャクシャに丸めてタワシ代わりにする。
②野菜は食べられる皮はむかない。
③みんなに行き渡り誰にでも食べやすいように野菜を小さく切る。
④沢山煮込むのでそれぞれの野菜からうま味が出るので薄味にしました。
⑤清潔を心がける。
※マスク、頭にかぶるタオルや手拭い。ビニール手袋(輪ゴム1つで、はめた手袋
が外れない)、除菌ウエットティッシュなどの用意を行う。
衛生や対象年齢に気をつけつつも、効率的に調理を行う方法を学ぶことができました。
■訓練を終えて
今回はいつもと違い、全面的に専門の団体に企画・実施を依頼したため、身近な話題を取り入れた講習や、子供達まで楽しめる演習、美味しく頂いた炊き出しなど、とても新鮮に感じられるものばかりでした。
その中でも特に印象に残ったのが、講習で説明されていた、防災活動などの地域のボランティア活動においては、以下のような条件を兼ね備えた、61~75歳の「金の世代」の力が非常に重要である、という点でした。
・時間的な余裕が作れる
・経済的に少しは余裕がある
・経験や、知識、人脈がある
・まだ体力がある
確かに、私達が住む小谷自治会では何かにつけて高齢化の話題がよく挙がりますが、実際に住んでいて街の雰囲気が明るく感じるのは、金の世代の方々の活躍によるところが大きいのだと改めて気づかされました。 また今回初めて参加されたなつめ街の方からの感想として、普段あまり接することのない子供達と触れ合う機会が持てたのが良かった、という声も聞かれました。
このように、金の世代を中心にして各世代が自然と集まってくるような仕組み、雰囲気作りが、地域の活動を無理せず持続させる一つのやり方なのだなぁと考えさせられました。
今回の経験を、是非今後の防災会活動に活かしていきたいと思います。
参加された皆様、お疲れ様でした。
以上